品質力・技術力・管理力

西村鐵工所
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「ピタリとハマル西村のアンカーボルト」

“普通に取り付けられる事”簡単であたり前のように感じますが、非常に大変な事なのです。ナットがボルトの奥まで締めきれない。プレートにアンカーボルトを取り付けるとボルトのねじ頭が出てしまいプレートがフラットにならない。めっきを施しているため、めっきだまりがあると締めつけに苦労します。特に大型のアンカーボルトや特殊形状のアンカーボルトになればなるほど、施工のやりやすさ、設置のしやすさに歴然と差が出ます。些細な事も含め現場では毎日このような、少しの不具合と戦っているのです。無駄な時間を使い、試行錯誤しないと設置できない。一品一品をオーダーで製造している製品だからこそ、現場で“ピタリとハマル”や“しっくりくる”ことが大切であり、その様な作業性の高い高品質な製品は総じて美しい製品になるのだと思います。

品質力・技術力・管理力「アンカーボルト製造というモノ造りへの妥協なき姿勢」

“ 手を加える ”

高品質なアンカーボルトを製造する。確かにわざわざ低品質に製造することも無いでしょうが、西村鐵工所が考える高品質とは、現場でピタリとハマル製品、しっくりくる製品に仕上げることです。

一日でも早く納品してほしいというご要望は非常に良く理解できます。しかし早ければ良いという訳ではないと考えています。品質を保つために「かけなければいけない時間」が必ずあります。それは品質を確かな製品へと導くための”手を加える”という行為の一つでもあり、後の安全性を保つためだと思っています。人の足元を造っている仕事であり、見えない部分だからこそ、そこに安心・安全という品質を追求しなければいけません。人が安心して地面を踏める製品造りが求められているのです。そのためには、図面通り製造することは勿論ですが、現場で起こりうるであろう状況、条件を想定し“手を加える“ということです。この“手を加える”という行為を怠るとピタリとハマルアンカーボルト、しっくりくるアンカーボルトにはなりません。

この“手を加える”とは、何も特別な事ではありません。毎日使用するマシン(機械)のメンテナンス、異音は出ていないか、変な振動は無いか、オイルは充分か、回転速度は落ちていないかなど、アンカーボルトを製造するマシン(機械)の調子を完璧にしておくこと。そして、アンカーボルト製造時のねじ径をねじゲージで管理し、溶融亜鉛めっきの工程前に打痕傷やバリが無い事を再確認したり、溶融亜鉛めっき後の磨き込みも最終チェックにより厳しい目で接すること。この様な行為も“手を加える”ことの一つです。そして、アンカーボルトという製品に「職人の目」を持って触れる事。規則正しいねじ山に不規則性は無いか、触れる感触から伝わる違和感は無いか。仕上がっていくアンカーボルトという製品に“触れる”という「手」を加えます。

日常作業の手順を業態化せず、あえて手を加えるという行為をすることで高品質なアンカーボルトを製造し、現場で作業性の良いアンカーボルトとなるよう、妥協のない姿勢を携わる一人一人が心がけ実践しています。

人も技術も育てるもの

品質を向上させるため、或いは品質を安定させるためには“技術力”と“技術者の目”が必要不可欠です。技術力は精度の高い機械があれば高まるのでしょうか?

いいえ、答えはNOです。品質を向上させるための技術力は手っ取り早く何処からか持ってくるものではありません。技術力とは“育てる”ものだと西村鐵工所は考えています。高い品質を維持し続けるために、経験豊富なベテラン職人から中堅職人へ、そして若手職人へと技術の伝承と共に、機械から手に伝わる僅かな振動や、肌触り、製品を見抜く目など、感覚に頼らざるを得ないところまで、決して妥協しないモノ造りを教え込んでいます。西村鐵工所の歴史が物語るように連綿と続く「技術力というDNA」なのです。

技術力も技術者の目も一朝一夕には出来上がりません、じっくりとその職人の身体に〝技術“が浸み込むように長い時間をかけて教育をしています。勿論、技術の更なる高みを目指し創意工夫も欠かしません。その加工方法、手順でいいのか?考える力を養えるように、一人一人高い意識を持ち何が最善なのか、手間はかかるが品質を保つためにはほかに方法が無いのか、アンカーボルトを製造するにあたって他にアプローチ方法は無いのか。様々な事を解決及び工夫することで常に考える力を養っています。それぞれが年間目標を立て、かつ月間目標を定め、その技術力に応じた課題をこなしています。課題を一つ一つこなし解決して行くことで、人としても少しずつ大きく成長できていると思います。

ただ現代社会において、西村鐵工所の社員として、一つの事に秀でる事も必要な事ではありますが、多能力に秀でる事は更に必要であると考えています。様々な知識と技術を取り入れることで改善が促され、作業効率を向上させることも可能となってまいりました。一つに秀でる“スペシャリストとしての職人”よりも、“マルチスキルプロフェッショナルという多能力な職人”の育成に会社を上げて全力を注ぐとともに、人という“技術力”と“技術者の目”を育てています。

西村鐵工所では、アンカーボルト製造に賭ける
品質向上の努力と共に、未来へ向けて
技術を継承させる準備を怠りません。
西村鐵工所にとって“人を育てる事”が最短で
最良の技術継承方法であり、現場で取扱いやすい
高品質なアンカーボルトを安定供給できる
源であると考えています。

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